こんにちは
5年目オペナースのおかりーな(@Okari2Rio)です
新人オペナースのみなさんは
オリエンテーションが終わったら
少しずつ、日常の業務がはじまりますね
毎日ドキドキ、緊張の連続
緊張続きで、いいパフォーマンスがなかなかできず
先輩に指導されることばかりでいやになりますよね
その指導は、患者さんを、あなたを、一緒に働くスタッフを守るためのもの
今しばらくそんな日々は続くけれど
今日も自分のできる精一杯で頑張って乗り越えてほしいです

一緒に頑張ろう!!
手術室の仕事では、血液や体液にさらされることが日常的にあります
そんな中で
患者さんを、あなたを、一緒に働くスタッフを
自らの行動で、感染から守る必要があります
ひとつひとつのルールを、確実に実践して、初めて守ることができます!
今日は手術室の感染対策の中から
スタンダードプリコーションと手術時手洗いにについての
ルールを確認していきましょう!
一度や二度説明されても、できなくて当然!
先輩たちやプリセプターから、その都度指導を受け
安全に、みんなを守るオペナースになりましょう!
1.血液・体液の感染リスクからみんなを守るスタンダードプリコーション
(1)手指衛生
(2)個人防護具
2.器械だし看護師が行う手術時手洗い
(1)アルコールラビング法
(2)スクラブ法
3.オペナースの手荒れ対策!
スタンダードプリコーション(標準予防策)とは
患者の血液、体液、分泌物(汗は除く)、排泄物
傷のある皮膚、粘膜を感染の可能性があるものとみなし
それらに触れる場合、触れた可能性のある場合に行う予防策で
患者さんと医療者、両方の感染の危険性を減少させます
感染のあるなしに関わらず、すべての患者さんに適用され
手術室だけではなく、病院内どこでもこの予防策を行います
- 手指衛生
- 個人防護具
- 鋭利な器具の取り扱い
- 患者に使用した医療器具の取り扱い
など同じ手順で、医療者全員が同じことができるようにルールとして決まっています
手指衛生を行う場面は
①患者に接触する前
②無菌操作をする前
③血液、体液などに触った後
④患者に接触した後
⑤患者環境(ベットや車いす、床頭台など)に触れた後
です
目に見える汚れがあるときは必ず流水と石鹸を使った衛生的手洗いが必要です
目に見える汚れがない場合はアルコール擦式手指消毒薬で手指消毒します
- ガウン(エプロン)
- マスク
- ゴーグル/フェースシールド
- 手袋
があり、それぞれ着用が必要な場面があります
①ガウン(エプロン)の着用
体液・血液などが飛散する可能性がある場合
または接触感染予防策が必要な感染ある場合の患者の処置の時に着用します
②マスクの着用
口・鼻に、体液・血液などが飛散する可能性があるケアを行う場合に着用します
③ゴーグル/フェースシールド
目の粘膜に、体液・血液などが飛散する可能性がある場合に着用します
④手袋
手袋は最も頻回に交換するものです
手術時や滅菌操作が必要な時は滅菌手袋を使用します
それ以外は未滅菌の手袋を使用します
手袋には製造過程でピンホール(目に見えないくらいの小さな穴)があいていることがあり
患者さんと自分を感染から守るために
手袋着用前後で必ず手指衛生を行います
同じ患者さんに対して行うケアでも、部位が変わるときには手袋を交換します
2人以上の患者のケアに同じ手袋は使用できません
⑤個人防護具の着脱手順
個人防護具は正しい着脱の順序があります
着る場合は
手指衛生→ガウン/エプロン→マスク→ゴーグル/フェイスシールド→手袋
脱ぐ場合は
手袋→ゴーグル/フェイスシールド→ガウン/エプロン→マスク→手指衛生
の順です
ひとつひとつ着る動作、脱ぐ動作も決まっているので
順序と方法を意識しながら覚えていく必要があります

外回り看護師が患者さんのケアをするときは
状況に応じた手指衛生と、個人防護具を着用して
患者さんと自分を感染から守ります!
手術の前に行う手洗いには
手術中の汚染や感染予防のために、手の常在菌の数を減らし
微生物の急激な再増殖を防ぐ目的があります
手術中は滅菌手袋を着用しますが
製造過程でピンホールがある可能性や
鋭利器材(針や先端のとがった器材など)で手袋が破損する可能性があります
手には常在菌が多数いるため、手術時手洗いを正しく行って
その数を減らしておき、万が一手袋が破損した場合
患者さんの感染を防ぎます
手術手洗いには
(1)アルコールラビング法
(2)スクラビング法
があります
現在の主流はアルコールラビング法です
①両肘上まで流水で十分ぬらす
②手洗い石鹸液を手のひらにとる(2プッシュ以上)
③手掌→手背→手首→肘関節上5cmまで泡でもみ洗い(60秒以上)
④流水で洗い流す
⑤未滅菌のペーパータオルでパッティングしながら水分を拭き取る
⑥アルコールを決められた量(2プッシュ以上)手に取る
⑦左右の指先・爪を5秒ずつアルコールに浸す
⑧手掌をあわせてすりこむ
⑨手の甲にすりこむ
⑩指の間にすりこむ
⑪親指をねじるようにすりこむ
⑫手首から肘まですりこむ
(⑦か⑫まで60秒以上)
⑬さらに⑥から⑫まで2回目のアルコール消毒2回目を行う
⑭完全に手指が乾いてからガウン、手袋を着用
です
アルコールを十分(60秒以上)すりこむことで
皮膚の細菌数は手洗い前の3万分の1まで減らすことができます
決められた手順、アルコール量、時間ですりこむことがポイントです!

新人オペナースは一番手洗いが上手なオペナースになれます!
しっかり手洗い方法を確認しなが行ってください!
ぱぱっと短時間でのルール違反手洗い・・・
患者さんを守れない、ダメ手洗い
見かけても絶対マネしないで!
手荒れや傷があってあるときは、アルコールが使えないこともあります
その時はスクラブ法で手術時手洗いを行います
①流水で両肘上5cmまで十分ぬらす
②スクラブ入り消毒液を手のひらにとる(2プッシュ以上)
③手指から肘関節上5cmまで十分泡立てもみ洗い(20秒以上)
④流水で洗い流す
(⑤爪に汚れがある場合は爪ブラシにスクラブ入り消毒液をとりブラッシングする)
(⑥流水で洗い流す)
⑦手掌にスクラブ入り消毒液をとり(2プッシュ以上)
両手の爪→両手指→両手背→両手掌→手首から肘上5cmまでもみ洗いする(60秒以上)
⑧流水で洗い流す
⑨手掌にスクラブ入り消毒液をとり(2プッシュ以上)
両手の爪→両手指→両手背→両手掌→手首から肘下までもみ洗いする(60秒以上)
⑩手掌にスクラブ入り消毒液をとり(2プッシュ以上)
両手の爪→両手指→両手背→両手掌→手首上までもみ洗いする(20秒以上)
⑪流水で洗い流す
⑫滅菌ペーパータオルで摩擦しながらふきとる
爪ブラッシングは、爪の汚れがない時はしないでOK
さすがに料理でハンバーグ作った後や(夜勤前や朝に晩御飯の支度をするので・・・)
趣味のガーデニングの後は爪ブラシを使いますが
必要な時に行うでOK!

アルコールを使用するよりも、手荒れがおきやすいスクラブ法
仕事の合間や終わりにはしっかり保湿して手荒れを防いでください
私は手荒れせずで、4年間皮膚トラブルなしでした
ずっと続けている保湿が、私にはばっちりあっているようです
しかし、爪が短いせいで指先のさかむけが多い・・・
多くのオペナースが手荒れに悩み、対策しています
手荒れがひどいと、手指消毒の回数が減り、手指の細菌数が増えます
さらに流水での手洗いは皮膚保護材が入っているアルコール消毒剤よりも
手荒れがひどくなります
なので本当に保湿大事!
私の保湿対策は
朝晩のニベアの青缶で保湿
寝る前のネイルオイル、ロクシタンはにおいの癒されます
そして手荒れしそうなときはアロエクリーム
ニベアやアロエクリームはドラッグストアでお安く手に入ります!
自分に合う保湿剤、いろいろ試して見つけてね!!
それでも手荒れがひどい時は、迷わず皮膚科へ行きましょう!
長く続くオペナース人生です
無理は禁物!
手に傷があることを忘れてアルコールラビング法で手洗いすると
ものすごくしみてびっくりします
相当痛いです
傷がある手は感染の原因(正常皮膚より微生物量が多いので)にもなるので注意が必要
傷があるまま手洗い、滅菌手袋の着用はせず
しっかりドレッシングで覆ってから手洗いします
傷が覆えないとき、手荒れがひどいは先輩に相談してください
場合によっては手術時手洗いができないことがあります
スタンダードプリコーションも
手術時手洗いも、しっかりルールがあります
病院ごとに、感染対策マニュアルがあるので
しっかり確認しながら、ルールを守って行うことが大切です

体が間違えた方法を覚えないように、正しい方法を意識して!
一緒に頑張ろう!
自分の行動が、患者さんと自分を守ります!
手術室にはまだまだたくさんの感染対策があるので
次回以降も説明していきます!
困ったことや、相談や質問があったら(@Okari2Rio)へ連絡ください!
いつでも受け付けてます!
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