手術室看護師って病棟看護師とは全然違う!私向いてないんじゃないかな…
手術室に配属になったら、それまでの実習や病棟での看護師の仕事と全然違います。
なのでうまく仕事ができなくて、自分は「手術室看護師(オペナース)に向いてないんじゃないかな?」と思うこともありますよね。
なので今日は私がこの7年間で、いろんな手術室で働く看護師と関わってきた経験から手術室看護師に向いていない人をずばり教えます。
向いていなくても術室看護師として働けないわけではありません!
これを読んで、どんな人が手術室看護師に「向いていない人」なのかわかったうえで、手術室で働くための対策をしていきましょう。
手術室看護師に向いていない人はこんな人!
私が実際に一緒に働いてきたなかで「自分は手術室看護師に向いていない」と辞めたり、異動した人は
- 閉所恐怖症
- 勉強することが嫌い
- 自分の傾向が分析できない
- 人間関係がうまくいかない
が理由でした。
この理由が本当に「手術室看護師に向いていない」ことになるのかを考えていきましょう。
閉所恐怖症は手術室看護師に向いていない?
手術室には窓がありません。扉と壁だけの空間なので閉所恐怖症の人は圧迫感を強く感じます。
外回りの場合は手術室の外に出ることが可能ですが、器械出しの場合はすぐ外に出ることができません。
閉所恐怖症の程度によりますが、こればかりは手術室に向いていない人なんだと思います。
勉強することが嫌いな人は手術室看護師に向いていない?
勉強が好きな人なんていない。
私も勉強が好きというわけではないですが、手術室看護師は本当に覚えることがたくさんあります。
患者さんを守るためにたくさんの知識が必要で、その知識がないと仕事ができません。
勉強が苦手でも、なんとか自分のやり方で効率よく覚える必要があります。
なので「勉強嫌い、勉強なんて絶対したくない」という人は手術室看護師には向いていないと思います。
自分の傾向が分析できない人は手術室看護師に向いていない?
仕事をしていくと誰でも失敗を経験します。
ただ手術室看護師の失敗は、患者さんの命に直接かかわることが多いのです。
その失敗を未然に防ぐために、自分が失敗しやすい傾向に対して対策する能力がとても重要です。
- 知識不足が失敗を引き起こすなら知識をつける。
- 勘違いしやすいなら、勘違いしやすい場面を自分で認識する
- 聞き違いしやすいなら、必ず確認する方法を自分の中で確立する
- 焦ってしまうなら、焦らないように作戦をたてる
- 確認不足なら十分な確認方法を確立する
手術室看護師は、限られた時間のなかで、たくさんの正確な作業を行います。
いつでも失敗なく、安全に仕事ができることに高い能力が求められます。
同じ失敗を繰り返す人は、自分の傾向に対策できずに、自分の失敗の多さを「手術室看護師に向いていない」ととらえています。
患者さんの安全を守るために、自分の傾向をしっかり分析して対策できない人は手術室看護師には向いていないと思います。
人間関係がうまくいかない人は手術室看護師に向いていない?
これは手術室看護師に向いていないとは言えないです。
人間関係がうまくいく、いかないは手術室にかぎられたことではないからです。
ただ手術室で人間関係がうまくいかないと、仕事ができないのはたしかです。
手術室での仕事は決して一人ではできません。
手術看護は病棟で行う看護よりも一人で完結する業務がかぎられています。
仕事をおこなうときの人間関係の心構えは、
- どんな仕事でも好きな人とだけでできるわけではない
- 職場に苦手な人がいるのは事実だとしても、自分のかかわり方を変えることはできる
- 相手を変えることはできない
- 自分の行動やコミュニケーションを変えてみる
自分の行動を変えることで、相手と良好な関係を築けることがあります。
職場環境に合わせて自分を変えることができる人はどんな職場でも働くことができます。
手術室でも同じです。
自分を変えることができない人は手術室看護師には向いていないと言えるかもしれません。
これから手術室看護師になる人は手術室看護師に向いてない?
手術室で働くことを考えている人や、これから配属が決まっている人には病棟看護師と手術室看護師の仕事の違いをまず知ってほしいです。
手術室看護師の仕事は、病棟看護師の仕事と全くと言っていいほど違います。
実習がなく、手術室に入る機会もほとんどないため、手術室看護師がどんな仕事をしているか知らない人が多い現状です。
手術室看護師の仕事を知らないことが、自分には向いていないんじゃないかと思う原因になってしまうこともあります。
手術室看護師の仕事は主に「器械だし看護」と「外回り看護」の役割にわかれて行われています。
器械だし看護
手術が安全に、円滑に行われるように、手術を直接介助しながら、術野・患者状態を継続的にモニタリングします。
- 手術に使う器械の準備・点検を行う
- 執刀医や助手にメスや手術に使う器械を渡す
- 術野に使う器械と術野の清潔を保つ
- 患者さんの体内に医材が残らないように、清潔野にあるすべての物品を管理する
- 手術に使った器械の洗浄・滅菌を行う
外回り看護
担当する患者さんの、手術に関わるすべてのことに責任をもち、安心・安全に手術をうけるための看護を行います。
- 術前訪問(手術の進行・麻酔・合併症などのアセスメントと患者さんへの説明)
- 病棟看護師・麻酔科医・執刀医・コメディカルとの情報共有
- 手術に使われるものの準備
- 患者さんの精神的・肉体的な苦痛への支援
- 手術当日は患者さんのモニタリング・麻酔介助・処置介助・医療機器のセッティングなど手術開始への準備
- 手術開始後は継続した患者さんのモニタリング・清潔に医療材料を術野に出す・手術の進行の確認など
新卒の看護師であれば、病棟での看護経験も実習が主なので手術室に配属されても病棟との違いにすぐ慣れることができます。
病棟から異動で手術室に配属になると、業務内容の違いにとまどうことが多いです。
ただとまどうことが多くてもそれが「不向き」ということにはなりません。
手術室看護師に向いていない人はどんな人?まとめ
手術室看護師に向いていない人は
手術を見ることが苦手な人でも、新卒看護師でも、病棟経験しかない看護師でも、手が不器用な看護師でもありません。
- 閉所恐怖症
- 絶対勉強したくない人
- 自分の傾向を分析できない人
- 絶対自分を変えることができない人
です。
看護師はどんな職場でも「勉強」が必要です。
看護師の失敗は患者さんに直接影響するので、失敗しないために自分の傾向を分析することが絶対必要です。
どんな職場でも働き続けるには、自分が変わる必要な場面が必ずあります。
閉所恐怖症以外は、手術室看護師でなくても自分で対策することが必要です。
ただ「勉強したくない」「ミスが多くて向いてない」「人間関係うまくいかない」という理由で手術室を離れる看護師がものすごく多いのも事実です。
「もっと患者さんと関わりたい」「病棟で行うような看護処置を行いたい」そんな思いを抱きながら手術室看護師を続けている人も手術看護で患者さんを支えています。
手術室看護師に向いていない人はほとんどいません。
ぜひ興味があったら手術室看護師になることを希望してほしいし、チャンスがあったら手術室看護師として働いてほしいと思います!
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